うちの子を英語に慣れさせたいんです。

  • 2019.01.18 Friday
  • 00:29

JUGEMテーマ:聞けて話せる英会話教材と、英会話上達法

 

「うちの子を英語に慣れさせたいんです。」とは、子供たち向けの体験授業などで保護者の方々からよく耳にします。

お気持ちは察して余りあるくらいです。当然あり得る親心です。そのお気持ちを否定したり非難するつもりは毛頭ありません。

しかし、私は英語教育の専門家なので、それに対して考察をさせていただきます。

「英語に慣れる」とはどういうことでしょう。さらには、何のために英語に慣れる必要があるのでしょうか。という風に二つの疑問があります。まあ、この二つの疑問の答えは重複するものでしょう。恐らく将来、英語を本格的に習い始めたとき、多分それは中学以降の英語教育で、英語嫌いにならずに、あるいは、出来ることなら英語が得意な人間に育ってくれるようにという、その下準備のことを丸ごと指して、「英語に慣れる」と表現されるのだと思います。と、なんだか理屈っぽいですか。私の英語教育の方法は、一般的な英会話教室のおっしゃることと比べればずいぶん理屈っぽいです。週に1回や2回の授業で、本当に英語が話せるようになっていただこうと思えば、間違いなく理論が必要です。英会話教室は「子供たちは、自然にいつの間に英語が話せるようになります。」と言いますが、そんなことはあり得ません。週1時間の授業を積み重ね6年間経っても、たった12日分程度しか教室で英語を耳にすることはありません。なので「子供たちは、自然にいつの間に英語が話せるようになります。」と、その教室が説明した場合、「それは嘘だ。」と突っ込んでもいいくらいですね。

さて私は、「英語に慣れる」ということは、その結果を以ってゼロか百だと考えております。

中学校以降の教科としての英語で圧倒的に良い成績を毎回の定期試験や実力テストで上げることができれば、その子は英語嫌いになることはありません。英語担当の先生ことを好きだろうと嫌いだろうとそんなことも左右されず、その子は英語が嫌いにならないのです。小学校の6年間英会話教室に通ったとします。するとその6年間分、英語が得意になるはずです。もちろんうちの生徒たちは、英語が超得意教科だというだけではなく、英語をきちんと聞けて話せます。むしろ学校での成績はオマケ程度です。とは、手前味噌ですが。しかしこれが、「英語に慣れる」ということの百の状態です。

文科省が2020年度の教育指導要領大改訂に向けて小学校において進めつつある英語教育改革は、実はかなり残念なものです。三単現のsは難しすぎるから教えない。600程度登場させる単語は暗記する必要がない。「お買い物ごっこ」などのお遊びをふんだんに取り入れたりして、英語の勉強しての側面を取り除き、楽しさだけを強調する内容です。これでは、一般的な英会話スクールと大差ありません。保護者の皆様がお子様に興味を持ってもらいたいのは、英語そのものに対してです。決して「お遊び」の方ではありません。そして、この子供たちが中学に入ります。どうなりますか?

慣れてきたはずの英語に、三単現のsが登場します。単語を覚えるように強制されます。「be動詞と一般動詞の区別すらできないのか?」と叱られます。結局「こんなはずじゃなかった…」とショックを受けます。そして、英語嫌いの子供が量産されます。

中途半端に英語に慣れても無意味です。このような状態になるくらいなら、いっそのこと中学以前に英語に触れさせない方が、時間や経費の無駄がなく合理的です。

というわけで「英語に慣れる」のはゼロか百が良いと私は考えます。

覚えなければいけないことは、先延ばしにせずに覚えなければならないのです。理解しなければならないことは理解しなければならないのです。もちろん適切な年齢というものがございます。それを考慮しながら英語教育は施されるべきです。

 

この文をお読みいただいて以降、「英語に慣れる」ということを、皆様に改めて考えていただければと思います。

コメント
コメントする