子供の英会話教育は、大人の英会話教育とは違う。

  • 2019.03.22 Friday
  • 11:44

JUGEMテーマ:聞けて話せる英会話教材と、英会話上達法

 

子供の英会話教育は、大人の英会話教育とは違います。違って当然なのですが、これについて考える方は、自称専門家も含めて案外少ないのではないかと思います。恐らくそれも2020年の指導要領改訂の酷さの一因でしょう。

 

例えば学生時代にどれほど英語が苦手だったとしても、大人で、英文では主語が最初にきてその次に動詞を置くということを知らない方は少ないのではないかと思われます。さらには、「私は自動車を持っている。」を英語ではどう言うの?と聞かれれば、「I have car.」くらいは言える方が大半ではないでしょうか。「I have car.」は冠詞が抜けているので、正確ではありません。「I have a car.」が正解です。しかし「I have car.」は恐らくネイティヴに通じます。あるいは、英語には一般動詞とbe動詞があるということを何となくでも覚えていらっしゃる方も多いと存じます。しかし、これらを意識しつつ子供たちのための英会話教育を眺める方は少数派ではないと私は考えます。

大人はある程度論理的に英文を理解することができるのです。大人はある程度英語の語彙を持っているのです。一方、子供たちはゼロから英語を習い始めるのです。この差が小さいわけがありません。

 

大人が、「調子はどうですか?」という表現として「How are you doing?」というものを英会話教室で習ったとします。「ああ、これは『How are you?』と同じだな」と冷静に理解されることと思います。少し英語に詳しい方なら、howが状態や方法を尋ねる単語だとご存知だったりするでしょう。howは結構難しい単語です。

ところが子供たちは「How are you?」を丸暗記するだけです。そこに「How are you doing?」を教えられれば、軽くパニックを起こす子もいるでしょう。

「How are you?」は、授業の冒頭で使われる非常にポピュラーな表現です。毎回使われるので、子供たちに定着します。howの正確な意味などは関係なく、毎回使われるから定着するわけです。その子供たちに「How is the weather?(今日の天気はどうですか?)」と尋ねると、「I'm fine.(私は調子悪くないです。)」と、とんちんかんな答えを返す子は少なくないです。笑いごとのようですが事実です。これが、外国人講師だけによる授業だったりすると、このパニックはなかなか収まりません。パニックが一旦収まったように見えても、案外論理的思考が得意な子供の頭の中で気持ち悪さが残ります。丸暗記を強いられるだけですから、気持ち悪さだけが残り、「How is the weather?」を毎回の授業で使わなければ、それに関するやりとりは頭の中から蒸発してしまいます。では「How is the weather?」を忘れないようにするために毎回の授業で使いますか?次に「What animal do you like?(あなたはどんな動物が好きですか?)」に関する受け答えも丸暗記してもらい、それも忘れてしまわないよう毎回の授業に盛り込みます。普段は日本語に囲まれている生活で、教室で習った英語表現を忘れないようにするためには毎授業で使うしかないのです。こんなことを繰り返すと、週一回の授業では当然足りなくなります。

このような非論理的な授業が自称英会話教室のみならず情けないことに2020年の指導要領改訂でも行われるのです。

 

子供の英会話教育は、大人の英会話教育とは違うということ考えが及ばない大人の、想像力欠如のなせる業でしょうね。

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